【アクセス】しまなみ海道のバス路線特集
しまなみ海道サイクリング×路線バスの旅
高速バスに自転車は積載できる?
尾道・福山・広島市内や松山・道後温泉などの周辺の観光エリア、東京や大阪、福岡などの都市部から愛媛県今治市まではバスで移動することもできます。橋が開通してからは、しまなみ海道エリア内の移動は、フェリーや旅客船よりもバスが便利になっています。しまなみ海道エリアには、自転車を載せることができるバス路線もあるのです。JR路線では認められている輪行(専用の袋に自転車を入れて公共交通で手荷物として運ぶこと)も、バスでは出来ないことも多いですよね。そこで「しまなみ海道の路線バスでは輪行できるの?」そんな疑問も検証します。
最新の情報は各公式ホームページ等を必ずご確認ください。
作成:2016.6.14
最終更新: 2024.4.1
しまなみ海道×バス旅
しまなみ海道周辺には、「はまかぜ海道」や「とびしま海道」、「ゆめしま海道」、「さざなみ海道」などさまざなサイクリングスポットが目白押し。
しまなみ海道では、乗り捨てが便利なレンタサイクルとバス路線を組み合わせると、初心者の方や旅程に余裕がない方でも、サイクリングを楽しむことができます。このページでは、シクロの家のゲストさんの利用が多いバス路線を中心にご紹介します。
しまなみ海道の玄関口は愛媛県側がJR今治駅、広島県側がJR尾道駅。どちらを始点とするかは、お住いの地域からの交通やサイクリング前後の旅行計画によって自ずと決まってくるかもしれません。シクロの家に宿泊する自転車旅行目的のゲストさんも、今治スタート、尾道スタート、どちらの方もいらっしゃいます。
広島・尾道・福山⇔今治
しまなみ海道には、岡山~香川を結ぶ瀬戸大橋のように鉄道は通っていませんが、バス路線が充実しており、島で暮らすための大事な移動手段のひとつとなっています。しまなみ海道を縦断している主なバスの路線図と利用頻度の高いバス停をまとめてみた図がこちらです。
この他にも、しまなみ海道の今治市街、尾道市街はもちろん、大島から向島までのそれぞれの島内では、島内に路線バスが循環しています。これらの島内のバスは、自転車を積載するようなことは難しそうな一般的な路線バス車両です。
「レンタサイクルを返却してから少し離れた宿に向かう場合」や「高速バスの乗り場やフェリー乗り場まで移動する必要がある場合」に、これら島内の路線バスは便利です。
一方、島や県境を越えてバスで移動したい場合には、これらの島内バスではなく、高速道路を通る高速バスを利用する事になります。それでは、今治~尾道間や、しまなみ海道の途中の島から今治や尾道へバスで移動する方法を詳しく紹介していきます。
今治から尾道へバスで
まずは、尾道でレンタサイクルを借りて、今治駅前サイクリングターミナルで自転車を返却、シクロの家に一泊して翌日はバスで尾道へ戻るといった旅程などに活用できる、今治駅前から尾道方面へバスで移動する方法を紹介します。
しまなみ海道を行き来するバスの内、乗り換え無しで今治から尾道へ移動できるのは「しまなみサイクルエクスプレス」のみです。「しまなみサイクルエクスプレス」は土日祝日限定で3往復のみと便数は少ないですが、事前の電話予約制でロードバイクやマウンテンバイクなどの自転車を積載できる仕様になっています(自転車持ち込みでない場合は予約不要)。 「しまなみサイクルエクスプレス」は2020年6月28日(日)廃止
「しまなみサイクルエクスプレス」以外のバスで、今治から尾道へ向かう場合は、① 福山行のしまなみライナーに乗って「因島大橋BS」で乗り換え または、② 福山行のしまなみライナーに乗って「向東BS」下車で渡船乗り場まで歩く という2つのパターンが考えられます 。
①の因島大橋BSにて尾道行きの路線バスに乗換えする場合は、乗換えの待ち時間が長い便もあるので事前に要チェックです。一方、②は福山行きの「しまなみライナー」が停まるバス停のうち、最も尾道に近い向東BS(向島BSではないので注意!)で下車し、1.2kmほど歩いて渡船乗り場まで行く方法。時間によっては①の因島大橋BSでの乗換え待ち時間が長いため、②の方法で向東BSから渡船乗り場まで歩いた方が早く尾道へとたどり着けることもあります。
※「しまなみライナー」は、乗車のみor降車のみ可能なバス停があるので利用の際は要注意です。
※「今治~尾道」のセット切符を今治駅前バス停の切符売り場で購入できます。
途中の島から今治へ
一方、しまなみ海道の途中の島から今治へとバスで向かうには、「県境を跨いでバスで移動するかどうか」によって乗るバスが異なります。大三島と生口島の間(多々羅大橋)が県境です。
県境を越えて移動する場合は高速バス「しまなみライナー」を、県境を跨がない場合には路線バス「せとうちバス」などの路線バスを使います。
例えば、因島から今治へバスで向かう場合には県境を跨ぐので高速バス「しまなみライナー」を使い、伯方島から今治へバスで向かう場合には、路線バス「せとうちバス」を使うといった具合です。
今治~大三島の間で高速道路も通りながら島を渡る路線バス「せとうちバス」は、30分~1時間に1本程度と他の路線より本数が充実しています。大三島BS、伯方島BSといったバス停はレンタサイクルターミナルから近いので自転車を返却後、簡単にバスに乗って今治へと戻ることができます。
途中の島から尾道へ
同じく、しまなみ海道の途中の島から尾道(福山方面)へとバスで向かう場合にも、「県境を跨いでバスで移動するかどうか」によって乗るバスが異なります。大三島と生口島の間(多々羅大橋)が県境です。
県境を越えて移動する場合は高速バス「しまなみライナー」を、県境を跨がない場合には路線バス「因島~尾道線」などの路線バスを使います。
例えば、大三島から福山へバスで向かう場合には県境を跨ぐので高速バス「しまなみライナー」を使い、因島から尾道へバスで向かう場合には、路線バス「因島~尾道線」を使うといった具合です。
※例外的に、生口島から尾道へ向かう場合には、生口島の島内バスで瀬戸田港に向かい、旅客船で尾道へと移動するのが一般的です。
因島の土生港からは尾道方面への移動は、尾道駅前行きの路線バス「因島~尾道線」が便利です。因島の土生港のバス停から尾道駅前の間を、因島と向島の一般道と高速道路の一部を通って繋いでいます。
こちらの路線バス「因島~尾道線」は、底部の荷物ストレージはかなり狭いので、輪行状態であっても自転車の積載はギリギリといった感じです。場合によっては自転車の積載を断られる可能性もあります。レンタサイクルを土生港で返却して、尾道へバスで戻る場合などに便利です。
しまなみライナー
しまなみ海道を通る高速バス「しまなみライナー」には2種類のバス路線があります。一つは広島県広島市内から約2時間40分かけて今治駅前を結ぶ「広島⇔今治 しまなみライナー」。もう一つは広島県福山市のJR福山駅前から約1時間30分かけて今治駅前を結ぶ「福山⇔今治 しまなみライナー」です。
福山~今治の「しまなみライナー」は比較的便数も多いため、今治から本州方面へと移動するメインの手段となっています。
しまなみ海道のバスに自転車の積載可??
自転車をそのまま積載できる「しまなみサイクルエクスプレス」が廃止となっているので、現在、自転車を分解せずに、しまなみ海道エリアを運行するバスに自転車を載せることはできません。「しまなみライナー」は、高速バスタイプのバス車両のため、底部の荷物ストレージは比較的広く、輪行状態であれば自転車を積載することができる可能性があります。他の旅行者のスーツケースなどが多い場合など、自転車の積載を断られる場合があります。
トランクの天井が低く、立てたまま積み込むことができないこと、一か所の荷物庫には2台載せるのがギリギリ、キャパシティーは少ないことが分かります。路線バスの荷物庫はさらに狭いようです。
●今治~尾道は、一応、自転車の輪行可能。でも、因島~尾道間の路線バス部分に不確定要素あり。
●尾道へ行く場合、乗り継ぎするより、「しまなみライナー」を今治~向島まで利用し、「向東BS」で途中下車して、自転車を組み立て、渡船のりばまで走り(5分ほど)、渡船で尾道駅前に出るほうがいいかも。
しまなみの拠点「シクロの家」
シクロの家は、2009年からしまなみ海道で自転車旅行をテーマに地域づくりを進めてきた仲間が集まってできた旅の宿です。
ガイドツアーやサイクリング環境の整備、地図やガイドブックづくりを進める傍ら、夢として描いていた「しまなみ旅の拠点」づくり。今治での滞在・交流を通して、造船とタオルの町、そしてしまなみ海道のファンになっていただけるよう旅人をお迎えしています。
松山・道後温泉⇔今治
道後温泉が有名な愛媛県の県庁所在地、松山市から今治市へはJR予讃線が主な公共交通アクセスとなっています。しかし、道後温泉エリアからJR松山駅は少し離れた立地のため、松山市駅~今治駅前を結ぶ「せとうちバス」運行の路線バスを利用する方法もあります。
今治から道後温泉へ行く場合にも、鉄道よりも短時間(道後まで約1時間)で到着することができます。道後温泉最寄りバス停は「公園北口子規記念館前」です。
今治⇔松山空港
今治駅⇔松山空港間を公共交通で移動する場合には、JR予讃線とバスを乗り継ぐ必要があります。松山に立ち寄る必要がなく、直行で今治~松山空港間を移動したい時には、「いづみ観光バス」の空港リムジンバスが便利です。
事前完全予約制ですが、松山駅でのJRからの路線バスへの乗り換えの必要がなく、直接、松山空港へ向かうのでストレスがないため、よく利用されています。
長距離高速バス
東京や大阪、福岡などの都市部からは、しまなみ海道の愛媛県側の玄関口、JR今治駅前へ高速バスも利用できます。
深夜バスであれば、夜の間に移動ができますし、乗り換えのストレスが無いため、しまなみ海道はレンタサイクルを借りてサイクリングするという方や、自転車は配送サービスで送るので輪行する必要がないといった方には便利かもしれません。長距離高速バスは基本的に事前予約制です。
大阪・神戸⇔今治
大阪梅田・神戸三宮から高速バス「サラダエクスプレス」「いしづちライナー」で今治駅前までアクセスすることができます。愛媛県方面のサラダエクスプレスやいしづちライナーは、途中、川之江・新居浜・西条などに立ち寄って今治駅前へと結びます。1日に10往復程度しているので、昼間の時間帯の長距離移動にも便利です。
※2023年3月18日より、いしづちライナーの一部の便がしまなみ海道経由となりました。当該の便は、大島・伯方島・大三島・瀬戸田BS・因島重井BSでの乗降が可能で、乗換なしで神戸大阪の中心地を結びます。
東京⇔今治
東京、「渋谷マークシティ5F」または「二子玉川ライズ楽天クリムゾンハウス」から高速深夜バス「パイレーツ号」が途中、川之江・新居浜・西条などに立ち寄って今治駅前へと結んでいます。
「パイレーツ号」の名前の由来は、しまなみ海道エリアをかつて支配していた「村上海賊」から取っているそうです。夜の間に東京~今治間を移動でき、翌日から効率よくしまなみ海道サイクリングの旅程を組むことができると思います。
福岡・小倉⇔今治
松山市~福岡を結ぶ高速夜行バス「道後エクスプレスふくおか号」が、2018年3月1日より、今治駅前にも停車するようになり、今治~福岡県の間を乗り換えなしで移動できるようになりました。今までは松山空港~福岡空港間の飛行機に乗るか、バスや新幹線を乗り継ぐ必要があったため、とても便利になりました。
西鉄天神高速バスターミナル や博多バスターミナル、小倉駅前などに停車し、10時間程度で福岡発・今治発の便ともに夜に出発して早朝に目的地に到着するので、効率よく観光やサイクリングなどもできると思います。
このほか、しまなみ海道サイクリング情報は、「しまなみ海道サイクリングQ&A」のページで詳しくご紹介しています。レンタサイクルや宿泊施設、観光・立寄りスポットなど、初心者の方でもしまなみ海道を満喫するための情報をぜひご参考になさってください。