【特集】安芸灘とびしま海道サイクリング
初めてのとびしま海道でも大丈夫!
もうひとつの瀬戸内海島めぐり自転車旅
サイクリストの聖地として今や世界中から注目を浴びる「しまなみ海道」。その西側には「とびしま海道」と呼ばれる、7つの島々を橋で結ぶ裏しまなみとも呼ばれるルートがあることは、まだまだあまり知られておりません。海沿いの開放的な風景や古い町並みなど、とびしまならではの風情ある景観は一度走ったら病みつきになること間違いなし。『ドライブ・マイ・カー』や『東京家族』などの映画のロケ地になっていることも、うなずけます。今、まさにとびしま海道サイクリングを計画中のゲストさんに向けて情報を発信中!
最新の情報は各公式ホームページ等を必ずご確認ください。
作成:2016.8.31
最終更新: 2024.7.31
作成・文:村上雅之
安芸灘とびしま海道とは?
今治から船で1時間
「安芸灘とびしま海道」は、瀬戸内しまなみ海道の西側、安芸灘の島々を7つの橋で結ぶ海の道。愛媛県の岡村島から大崎下島、豊島、上蒲刈島、下蒲刈島を抜けて広島県呉市・川尻までに至る約30km(最短距離・片道)の道のりです。岡村島~今治の間は橋がつながっていないため、船での移動となります。
サイクリング環境も徐々に充実
かつては、中~上級者向けと言われたとびしま海道サイクリングも、ここ数年で自転車積載可能な船の航路が充実し、ゲストハウスが誕生、本格的なレンタサイクルサービスも開始されるなど、初めてでもチャレンジできる環境が整いつつあります。
各島々には、御手洗町並み保存地区など見どころも点在し、寄り道をしながらのどかな風景を楽しむことができます。それでは、まだまだ知られていない「安芸灘とびしま海道」サイクリングの魅力を存分にご紹介していきましょう。
とびしま海道のサイクリングマップ発売中!
[PR] とびしま海道のルート情報や立寄りスポット、絶景スポットの情報などを現地自転車旅ガイドが実走してまとめたサイクリングマップ『とびしま島走MAP』を販売しています。
サイクリングルートは?
どこをスタートにする?
とびしま海道サイクリングには主に今治拠点と呉拠点の2つのパターンで旅するサイクリストが多いです。
愛媛県・今治出発
今治港~岡村はフェリーや旅客船を利用
広島県・呉出発
呉市内を出発して岡村島まで
今治・呉いずれを拠点にしても、とびしま海道全体を往復サイクリングを計画の方には、丸一日かけることをおすすめします。尾道からしまなみ海道をサイクリングして今治で1泊。翌日は丸一日かけてとびしま海道をサイクリングするというプランは、まさに「しまなみ・とびしま黄金コース」です。
その他にも、呉~松山のフェリーを組み合わせて はまかぜ海道をサイクリングしたり、とびしま海道としまなみ海道、さざなみ海道を組み合わせた「瀬戸内トライアングル」ルートなど、より広域にサイクリングする方も増えています。
推奨ルートは?
― とびしま最短ルート
岡村~呉間を走る場合の最短
― 島探訪ルート
寄り道ルート
● 緑色の丸
立ち寄りスポット
● 橙色の丸
レストラン・食堂&カフェ
● 赤色の丸
ゲストハウス&旅宿
スマホの「Googleマップ」アプリで表示する方法
上の地図はスマートフォンの「Googleマップ」のアプリで表示すると便利かと思います。まずはこのページを見ているウェブブラウザ(Chrome、Firefox、IEなど)とスマートフォン上の「Googleマップ」アプリにて、同じGoogleアカウントでログインしてください。
①.上の地図タイトル右横にある☆印をクリックしてスターを付ける(☆⇒★)
②.スマートフォンで「Googleマップ」アプリを起動
③.下の方にある「保存済み」をタップ
④.マイマップ > とびしま海道サイクリングルート
①.補給ポイントが少ない(コンビニエンスストアがほぼ無い) ②.橋へと登る坂道が急傾斜である ③.フェリーの時間に合わせたスケージュールづくりが必要 ④.自転車屋さんが無い といったいくつか理由から、とびしま海道はサイクリング中級者~上級者向けと言われることも多いです。
距離と高低差は?
とびしま海道メインルート(上のGoogleマイマップの赤色のルート)を、岡村島からJR呉駅までサイクリングした場合の高低差は以下のようになっています。
※他のルートの高低差は「とびしま島走MAP」でご紹介しています。
とびしま海道のサイクリングでは、島を結ぶ橋(数十mの高さ)まで登る必要がありますが、島内の海岸線ルートにはほとんど峠がありません。どの島も北側ルートと南側ルートのどちらを走っても、爽快なシーサイドライドを満喫できます。自転車は左側通行なので、島々を時計回りに巡ることで道路の海側を常に走ることができてオススメです。
とびしま海道の魅力は?
とびしま海道を自転車で走りたい!とびしま海道ならではのサイクリングの魅力を4つのトピックでご紹介します。
しまなみとは違った魅力
特徴的な橋の数々
とびしま海道のメインルート上には大小7つの橋が架かっており、注目すべきはその個性的な美しいデザイン。しまなみ海道には無い造りの橋々はとびしま海道のサイクリングを彩ります。
クルマやオートバイは、安芸灘大橋(下蒲刈島)のみ通行料金がかかります。サービスに登録されている施設で1000円以上買い物をすると安芸灘大橋の回数通行券を発行してもらえるサービスもあるので、クルマで「とびしま海道」をドライブする方は要チェック。自転車・歩行者の方は、各橋の通行料は不要です。
岡村島からは、岡村大橋、中の瀬戸大橋、平羅橋と小さな2つの橋を経由して大崎下島へと渡ります。実はここが愛媛県と広島県の県境。岡村島までが愛媛県今治市、そして大崎下島からは先はすべて広島県呉市の島々です。
大崎下島と豊島を結ぶ豊浜大橋、上蒲刈島と下蒲刈島を結ぶ蒲刈大橋は、三角形に組まれたトラス橋。水色の橋が海の色となじんで美しい風景となっています。
シーサイドライド
島々の海岸線は山がそのまま海に落ち込んでいるような地形をしています。そのため、ほぼ全ての道路が海岸線ぎりぎりを通っています。防波堤も低いので海を間近に感じ、波音を聞きながらのサイクリングができ、これが最高に気持ちがいいのです。晴れている日には、四国の山々まで見渡せます。
特に大崎下島や上蒲刈島、下蒲刈島の南側ルートは明るく開けており、絶景オーシャンビューを横目にひたすら平坦なルートを走り抜けることができてご機嫌な道路です。
展望台の宝庫
自転車で山を登るのが好きなサイクリスト「ヒルクライマー」にも、とびしま海道の島々にこそ、ぜひお越しいただきたいものです。ほぼ全ての島に素晴らしい展望台があり、激坂のあとには絶景のご褒美が待っています。
岡村島のナガタニ展望台をはじめ、大崎上島の神峰山、大崎下島の一峰寺山、豊島の十文字展望台、下蒲刈島の大平山公園など、ヒルクライム好きならぜひとも登っておきたいスポットの宝庫です。
旅情のある風景
濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』、山田洋次監督の『東京家族』や沖田修一監督の映画『モヒカン故郷に帰る』などの数々の映画のロケ地になっている当地とびしま海道。テレビCMやアニメーションでもたびたび舞台となっています。とにかく「絵になる風景」が多いのが、とびしま海道の魅力です。
特にレトロな風景が好きな方には、岡村島の集落や大崎下島の御手洗や大長、大崎上島の木江といった町並みは、ついつい細い路地に引き込まれていくような情緒ある風景が残っています。自転車を降りて、散策してみるのもいいかもしれません。
岡村島の「まるせきカフェ」や大崎下島の「cafe with books ネロリの島(休業中)」、「船宿cafe 若長」、「潮待ち館」など魅力的なカフェも続々と誕生しています。島のゆったりとした時間の流れを贅沢に味わってみるのも、とびしま海道ならではの醍醐味に違いありません。
サイクリングマップ
とびしま海道のサイクリング計画には、やはり紙の大きな地図が便利。しまなみ海道の定番サイクリングマップしまなみ島走MAPの姉妹品『とびしま島走MAP』を事前に入手しておけば鬼に金棒です。
『とびしま島走MAP』は、地元ガイドが自転車で走り尽くして作成した安芸灘とびしま海道サイクリングマップの決定版。西編と東編の2枚組の大きな地図です。西編では、下蒲刈島・上蒲刈島・豊島を。東編では、大崎下島・岡村島に大崎上島を加えて構成。大崎上島は、とびしま海道と架橋でつながってはいませんが、この地域を自転車で一体的に楽しむには欠かせない場所のひとつです。
※小さな旅行社で自費出版&直販しているため、お手元に届くまで多少の時間がかかります。お早めにご注文くださいませ。
1年がかりで取材を行い、とびしま海道サイクリングの自転車旅に必要な情報、距離、高低差、グルメ・宿泊情報なども満載しています。ぜひ思い出に残る自転車旅の計画にお役立てください。
【NEWS】とびしま島走MAPの最新版(第2版)が発行されました。最新の情報が更新され、日本語・英語併記版として生まれ変わったサイクリングマップをぜひ計画にお役立てください。(2019年9月12日)
今治~岡村島のフェリー
愛媛県の今治市街を拠点にとびしま海道をサイクリングをする場合には、今治港から岡村港へフェリーや旅客船を利用するのが一般的です。
ー とびしま周辺航路
自転車を積載できる船の航路
● 青色の丸
主要な港
自転車積載可の航路は?
2017年2月1日から自転車積載可能な旅客船「とびしま」の運行が始まり、フェリー「せきぜん」だけでなく、旅客船での移動も便利になりました。現在、今治港~岡村港の全ての船が自転車積載に対応しています。
フェリー「せきぜん」は車やオートバイ・自転車の積載OKで、旅客船「とびしま」は後方の専用スペースに自転車を最大10台まで積載することができます。フェリーでも旅客船でも、自転車を積載する場合には、港の窓口で乗船料金とは別に自転車チケットを購入しましょう。
フェリーの時刻表は?
とびしま海道を走って再度今治港へ戻ってくる予定の方は、帰りの船の時刻表を必ずチェックしておきましょう。とびしま海道への自転車積載可能なフェリー・旅客船の時刻表をまとめてみました。
行き | とびしま | せきぜん | とびしま | せきぜん | せきぜん | とびしま | せきぜん | とびしま |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
今治 | 7:20 | 8:25 | 9:30 | 12:00 | 14:45 | 15:30 | 17:50 | 19:00 |
岡村 | 8:18 | 9:25 | 10:28 | 13:20 | 16:05 | 16:28 | 19:10 | 19:58 |
帰り | とびしま | せきぜん | とびしま | せきぜん | とびしま | せきぜん | せきぜん | とびしま | 宗方乗換 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
岡村 | 6:20 | 6:50 | 8:30 | 9:35 | 12:30 | 13:30 | 16:15 | 17:35 | 18:05 |
今治 | 7:18 | 8:10 | 9:28 | 10:55 | 13:28 | 14:30 | 17:35 | 18:33 | 19:55 |
※せきぜん:フェリー とびしま:旅客船(自転車は最大10台まで)
※船の運航状況等の問合せ先…今治港 TEL:0898-31-9310(6:00-18:40)
【注意】最新の情報は各公式ホームページ等を必ずご確認ください。
帰りの最終便、岡村港18:05発の船は、大三島の宗方港で下船後、30分ほど乗り換え待ちがあるため他の便に比べて時間がかかります。帰りの船の時刻には十分に余裕をもって岡村港に戻ってくるようにしましょう。
レンタサイクルは?
2017年8月10日からとびしま海道初となる本格的なレンタサイクルのサービスが始まったことなどから、しまなみ海道だけでなく、とびしま海道をレンタサイクルで楽しむというプランが立てやすくなりました。 とびしま海道をレンタサイクルで楽しむ場合の選択肢は主に3つあります。
レンタサイクルの選択肢
初心者の方におすすめなのは、配車や乗捨て、パンクトラブル対応もある「とびしま海道レンタサイクル」です。しまなみ海道ととびしま海道を組み合わせてサイクリングする方には、しまなみレンタサイクルやGIANTストアなどのレンタサイクルも選択肢に入ってくると思います。
● 青色の丸
とびしま海道のレンタサイクル
● 水色の丸
とびしま海道の配車・乗捨てポイント
● 濃灰色の丸
しまなみレンタサイクル(抜粋)
● 薄灰色の丸
GIANTストア
それでは、それぞれのレンタサイクルの特徴や詳細を紹介します。
とびしまレンタサイクル
選択肢① 今まで「安芸灘とびしま海道」には「しまなみ海道」のように、ルート上の各所で乗り捨てが可能なレンタサイクルのサービスが無かったので、レンタサイクルを使いたい場合は「しまなみ海道」向けのレンタサイクルサービスを使うという方法しかありませんでした。ですが、2017年8月10日から事前予約制で乗り捨て可能なレンタサイクルのサービスが始まりました。
乗捨てはできる?
とびしま海道のレンタサイクルは事前予約制で、岡村港や大長港、小長港、県民の浜、下蒲刈コテージ梶ヶ浜、JR仁方駅の各ポイントでレンタサイクルの配車や乗捨て回収ができます。つまり、事前に予約をしておけば、鉄道や船の到着時間に合わせてポイントへ自転車を持ってきてくれて、別のポイントでも自転車を回収してもらうことができます。片道サイクリングを予定している方には非常に便利なシステムです。
とびしまレンタサイクルの料金は?
とびしま海道レンタサイクルの料金は 電動アシスト付きスポーツ自転車、クロスバイクや小径車、子供用自転車の車種別に、3時間コースと8時間コースによっても異なります。どの車種にもヘルメットのレンタルも含まれています。
車種 | 3時間 / 台 | 8時間 / 台 |
---|---|---|
電動アシスト | 1,500円 | 3,000円 |
クロスバイク・小径車等 | 1,000円 | 2,000円 |
子供用自転車 | 500円 | 1,000円 |
とびしま海道を観光もしながら走破したり、往復したりという方は、8時間のコースで自転車をレンタルするのが一般的と思います。また、コテージ梶ヶ浜以外の場所へ配車を依頼したり、乗捨てを依頼したりするプランの場合には、1台ごとに追加料金がかかります。
追加料金 | 1台につき |
---|---|
配車料金 | 1,000円 |
乗捨て料金 | 1,000円 |
例えば、クロスバイク1台を岡村港へ配車依頼し、8時間借りて、JR仁方駅で乗捨て回収する場合の料金は、貸出料金2,000円+配車料金1,000円+乗捨て料金1,000円で、合計4,000円となります。予約・問合せ窓口は下蒲刈島の下蒲刈コテージ梶ヶ浜となっています。
コテージ梶ヶ浜
呉市下蒲刈町下島839-16
TEL 080-2927-2504
しまなみレンタサイクル
選択肢② JR今治駅前サイクリングターミナルでは、しまなみ海道の島々や尾道に10か所あるレンタサイクルターミナルで自転車を返却することができる「しまなみレンタサイクル」の自転車を借りることができます。とびしま海道を往復、またはとびしま海道の一部だけを走って今治市街に戻ってくる予定の方や、とびしま海道から大三島へ渡る、あるいは尾道をゴールに考えている方に便利です。
しまなみ海道のサイクリングに特化したレンタサイクルサービスなので、とびしま海道エリアにはレンタサイクルターミナルがありません。またとびしま海道エリアはサポート外のエリアとなっています。
問い合わせ先や事前の予約は?
イベント開催時や繁忙期以外は「しまなみジャパン」のウェブサイトで予約ができます。ただし事前予約分の自転車には台数に限りがあるそうです。この公共のしまなみレンタサイクルは「しまなみジャパン」が広島県側・愛媛県側ともに一括で管理運営しているため、そちらが予約や問い合わせの窓口となっています。
サンライズ糸山
愛媛県今治市砂場町2-8-1
TEL 0898-41-3196
しまなみジャパン
今治市別宮町1-4-1 今治市民会館3階
TEL 0848-22-3911
しまなみレンタサイクルの料金は?
クロスバイクやシティサイクルは、1台につき1日3,000円で借りることができます。2023年9月より保証料金の制度が廃止されたので、どこのレンタサイクルターミナルで自転車を返却しても料金は変わりません。1台のクロスバイクを2日間借りる場合には、貸出料金3,000円×2日の合計6,000円となるとのことです。
料金 | 大人 | 小学生以下 |
---|---|---|
クロスバイク、シティサイクル等 | 3,000円 / 日 | 1,000円 / 日 |
クロスバイクやシティサイクル以外の電動アシスト付き自転車などは、2日以上借りられなかったり、配備されているレンタサイクルターミナルが限られていたりします。
どこのターミナルで借りる?
「今治駅前サイクリングターミナル」が「シクロの家」から徒歩1分の場所にあります(しまなみジャパンのウェブサイトで予約も可能です)。朝8時に開場するので、8時台のフェリーには間に合わないかもしれませんが、9時台の船には乗船して岡村島へ向かうことができます。
今治港のレンタサイクルターミナルは2022年の統廃合により、今治駅前サイクリングターミナルに統廃合され、利用できませんのでご注意ください。
GIANTストア
選択肢③ 「ジャイアント」という自転車メーカーのオフィシャルストアが今治と尾道の両方にあり、レンタサイクルのサービスを行っています。ジャイアントストア今治は朝9時にオープンするので、自転車を借りてから午前中の船の便でとびしま海道へと向かうのは難しいかもしれません。
数日間、レンタサイクルを借りておいて、しまなみ海道ととびしま海道の両方をサイクリングする旅程の方におすすめです。JR今治駅にある「ジャイアントストア今治」へは、ゲストハウス「シクロの家」から徒歩1分の近さです。
1日の貸出料金は、アルミロードバイク 5000円、カーボンロードバイク 7000円 と公共のレンタサイクルサービスに比べると少し高めの値段設定ですが、その分、プロショップの高品質な自転車を借りることができます。
自転車タイプ | 1泊2日 | 日帰り |
---|---|---|
アルミロード | 8000 | 5000 |
カーボンロード | 12000 | 7000 |
プレミアムカーボンロード | 20000 | 13000 |
クロスバイク | 6500 | 4000 |
キッズ | 5000 | 3000 |
Eバイク(電動) | 16000 | 10000 |
ジャイアントストア今治
愛媛県今治市北宝来町1-729-8〈JR今治駅構内〉
TEL 0898-25-1175
営業時間 9:00~19:00
定休日 火曜日
ジャイアントストア尾道
広島県尾道市西御所町5-11〈ONOMICHI U2内〉
TEL 0848-21-0068
営業時間 9:00~19:00
定休日 なし
とびしまならではの留意点
サイクリングの環境の整備が進みつつあるとびしま海道ですが、特に初心者の方でレンタサイクルで走りに行く場合には、いくつか注意しておくことがあります。
トラブル時の救済がない
自転車の旅行につきものなのが、パンクなどのトラブル。しまなみ海道の場合は、しまなみ島走レスキューやしまなみサイクルセイバーといった救済サービスがあるのですが、とびしま海道にはこのサービスがありません。
また自転車屋さんもこのエリアには無いため、My自転車やしまなみ海道向けのレンタサイクルでとびしま海道サイクリングに向かう場合は、自分でパンク修理等の対応できるようにしておく必要があります。最悪の場合、地元の軽トラックをヒッチハイクするなどして自転車ごと運んでもらうかぐらいしか方法がないといった状況に陥る可能性があります。
この点、コテージ梶ヶ浜のとびしま海道レンタサイクルを使えば、パンクトラブル対応をしてもらえるため安心だと思います。
スーパーやコンビニが少ない
とびしま海道エリアには、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの商店が極端に少ないです。特に土日祝日はコープなども定休日であることも多く、サイクリングの途中で補給食などを購入することが難しいです。
ドリンクの自動販売機は点在しているので、水分補給には困ることは少ないと思います。ランチを取れるレストランなども限られているので、事前にお店をチェックして、定休日を確認、できれば電話で営業を確認しておくといいと思います。
フェリーの最終時間を要チェック
「とびしま海道」へしまなみ海道向けのレンタサイクルで行った場合、途中では乗り捨てが出来ないので、フェリーで岡村港から今治港に戻ってくることになります。このフェリーの最終便に乗り遅れると今治まで戻ってくる手段がなくなります。また、とびしま海道には宿泊施設が多くないので、急きょ一泊というわけにもなかなかいきません。最終フェリー18:05に必ず間に合うように、計算しながらルートを選ぶ必要があります。
観光・絶景スポット
とびしま海道サイクリングでぜひ立ち寄りたい観光スポットや絶景スポットをご紹介します。しまなみ海道とはまた違った魅力が満載のエリア……ただ走り抜けてしまうだけではもったいない!
御手洗町並み保存地区
大崎下島に着いたら、ちょっと自転車を降りて御手洗の町を散策してみましょう。江戸時代から潮待ちの港町として栄えたこの町には、当時の面影を残す町並みが残されています。4軒の遊郭を有す花街でもあった御手洗の町。4軒のうち現存する「若胡子屋(わかえびすや)」はぜひ立ち寄りたい建築物。メインストリートの「常盤町とおり」だけでなく、細い路地を巡ってみると思わぬ発見があるかもしれません。(とびしま島走MAP東編 D5)
大崎下島・大長地区
大崎下島にはもうひとつ、迷い込んでみると面白い場所があります。大長みかんのブランド名で知られるミカン栽培が盛んな大長(おおちょう)の町並みです。細い路地を行くとレトロな薬局・資誠堂や海難除けの神様として崇敬を集めた宇津神社が現れます。本州の竹原港や大崎上島への高速船が発着する大長港の待合室もかなり渋いですよ。(とびしま島走MAP東編 D5)
山清青果
大長に来たら絶対飲みたいこの2杯。大崎下島・大長から御手洗へと続く海沿いルートの途中にある大長みかんの直売所「山清青果」では2種類の生ミカンジュースを味わえます。サイクリングで乾いた喉を1杯100円の贅沢なジュースで潤しましょう。(とびしま島走MAP東編 D5)
むろきはら橋
豊島の海岸線を走っているだけでは、その存在にすら気づかないような少し奥まったところにあるループ橋「むろきはら橋」。クリーム色と水色の独特なデザインがフォトジェニック。ぐるぐると登った先からの絶景を見に、ちょっと立ち寄ってみては?(とびしま島走MAP西編 H3)
豊島大橋
「豊島大橋」は豊島と上蒲刈島を結ぶ、とびしま海道で最も高い所に架かっている吊橋。橋まで続く長~い坂道はとびしま海道サイクリングで最も苦戦する場所かもしれません。ただし、ヒィヒィと登りきった先に待っている大海原の景色は、とびしま海道の橋からの風景の中でも屈指の絶景です。ワインディングした道路を眼下に、青く広い海、小さな島々の景色はやはり格別。(とびしま島走MAP西編 G3)
大浦海岸線ルート
豊島から上蒲刈島へと豊島大橋を渡ったら、トンネルに入る直前に右側の細い道を下ってみましょう。通称「大浦海岸線ルート」と呼ばれる県民の浜までの海沿いのルートは完全にフラットで美しい海を眺めながらサイクリングができます。途中には美しいビーチも点在しており必訪です。(とびしま島走MAP西編 F3~F4)
グルメ・ランチスポット
とびしま海道の島々には商店やコンビニが少なく、ランチを食べることができるレストランや食堂もそれほど多くありません。島ならでは、地元ならではの魅力たっぷりのグルメを満喫!ランチスポットの事前チェックは必須です。ダイジェストでご紹介します。
お食事処まりちゃん
「あれ~?この辺のはずだけどなぁ」豊島の路地裏を迷いに迷ってたどり着いたお好み焼き屋「まりちゃん」。島に住むおじちゃんが「お好み焼きはそこを曲がりな」と教えてくれなければ、発見できなかったかもしれません。店内からは賑やかな話声とジュウジュウという音とソースの匂い。特製のお好み焼きの他、太刀魚で出汁を取った豊島ラーメンも美味。まりちゃんへと続く路地の目印は小野浦集会所。(とびしま島走MAP西編 H3)
ゆたか海の駅「とびしま館」
大崎下島の小長港にある宿泊・土産・レストランの複合施設「とびしま館」では、地元の海の幸を始め、唐揚げや豚角煮の定食、太刀魚ラーメンなどをいただけます。小長港から大崎上島へと渡るフェリーの待ち時間に利用してもよし、呉方面から岡村島で折り返すプランの人にも、お昼にちょうどいい位置にあり便利です。
2019年に飲食店、物販閉業。その後、ゆたか海の駅「新とびしま館」としてリニューアルオープンしています。飲食スペース併設の物販、グランピング施設を併設しています。(とびしま島走MAP東編 C5)
恵みの丘レストラン
上蒲刈島にある人気レストラン「恵みの丘レストラン」。海岸沿いから少し坂道を登った景色のいい丘の上にある「恵みの丘蒲刈」の中にある食堂です。リーズナブルな値段で、地元の食材を使った小鉢がたくさん並んだ定食・御膳を食べられるとあって、ドライブで訪れる方が多い様子。(とびしま島走MAP西編 F4)
徳森食堂
このエリアで最も有名なラーメン店「徳森食堂」。お昼時に行くと、いつも地元の方でいっぱい、基本は相席といった形でかなりローカル感が強いお店です。ショーケースに入ったいなり寿司にもファン多し。船で渡らないと食べることのできない島の素朴なラーメンをぜひ。(とびしま島走MAP東編 E2)
うどんの原
もともと上蒲刈島の大浦港でやっていたうどん屋さん。とびしま海道全線開通後に大浦港が閉鎖されたことにより、今の原トンネル付近に移転。呉名物の細麺うどんを目当てに地元の人々が入れ替わり立ち代り訪れています。(とびしま島走MAP西編 E3)
まめな食堂
大崎下島の北側、久比(くび)という地区に、かつてあった元診療所(梶原医院)のレトロな木造の建物をリノベーションして、地元食材を使ったランチが食べられる食堂になっています。2種類の日替わりのランチが選べ、島ののどかな雰囲気を感じながら食事することができます。
カフェ・休憩スポット
とびしま海道の各島には、ここ数年でオシャレなカフェが急増中!サイクリングの途中でちょっと休憩にぴったり、島ならではの雰囲気をたっぷり味わえるカフェ4選をお届け。営業している曜日が少ないカフェも多いので、営業日の事前チェックは必須です。
船宿カフェ「若長」
大崎下島、御手洗の町並み保存地区の一角。江戸時代には愛媛の宇和島藩や大洲藩の船宿だった建物を使った週末限定OPENのカフェ。もし席が空いていたら2階に上がるべし。目の前に広がる海の景色と潮風を感じながら、まったりとコーヒーや「レモンぜんざい」「レモンところてん」といったスイーツを堪能できます。(とびしま島走MAP東編 D5)
ネロリの島
大崎下島、小長港の2階にあるレモンオイル精油工房併設のカフェ「ネロリの島」。島のレモンを使った精油工房からはレモンのいい~香りが漂ってきます。工房横のカフェには、京都の有名書店「誠光社」のオーナー堀部さんセレクトの本がずらり。レモンを使ったスイーツや特別に焙煎してもらっているオリジナルブレンドのコーヒーをいただきながら、船の行き来する風景を眺めていると、ついつい長居してしまいます。
潮待ち館
2015年にオープンした大崎下島、御手洗の町並み保存地区のなかにある「潮待ち館」。地元の土産物やオリジナルグッズの販売のほか、店内奥の潮待ち喫茶ではゆったりと休憩ができます。御手洗地区の観光・散策情報もここで収集しましょう。
まるせきカフェ
地域おこし協力隊として東京から移住してきた成田さん夫妻が、岡村島を元気にする取り組みのひとつとして始めたカフェ「まるせきカフェ」。ネルドリップで入れた自家焙煎珈琲や自家製スイーツで一休み。なかでも卵の殻に入った焼プリン「ひめっこプリン」と島の恵みたっぷりパウンドケーキのセット「しまのわスイーツプレート」(土日限定)が大人気です。(とびしま島走MAP東編 E5)
※この他の食事処やレストランなどは、「とびしま島走MAP」に多数、掲載しております。
更にマニアック離島めぐり
とびしま海道の島々のそばには、橋で繋がっていない島々がいくつかありますが、そのうちの幾つかの島は定期船やフェリーなどでアクセスすることができます。ちょっとマニアックな離島めぐりですが、せっかくここまで来たのだから、足を延ばしてみるのもいいかもしれません。
三角島
大崎下島の北の目前に浮かぶ「三角島」という小さな島。“さんかく”ではなく“みかど”と読む。車を3台も積めば一杯になりそうな小型の双頭船が、対岸の港へ向かうのを見る度に旅心をくすぐられていた島をめざしてみた。…<続きはこちら>
斎島
「持って行っても、走るところはありゃせんぞ」。ここは安芸灘とびしま海道、呉市側から3番目の豊島(とよしま)。その豊島港から南へ7kmほど沖にある“斎島(いつきしま)”へ渡る高速船に乗船しようとすると、船員のおじさんからいぶかしげに言われた。…<続きはこちら>
宿泊施設
とびしま海道で初となるゲストハウスが、大崎下島の御手洗町並み保存地区の中に誕生。島に滞在して、思う存分とびしま海道を満喫しちゃいましょう。今治市内の宿泊施設や大三島の宿泊施設を拠点にとびしま海道サイクリングを計画の方も多いです。
旅籠屋「醫」
2017年にとびしま海道、大崎下島の御手洗地区の中に誕生したゲストハウス、旅籠屋「醫(くすし)」。御手洗の町並み保存地区の中でも一際目を引く水色とオレンジ色の旧越智医院の建物を再利用した宿泊施設です。とびしま海道で初となるゲストハウスタイプの宿泊施設となりました。
ゲストハウス「シクロの家」
しまなみ海道と安芸灘とびしま海道、道後温泉へとつながるはまかぜ海道。これらのサイクリングスポットを繋げその拠点となる町、愛媛県今治市。JR今治駅前に構える自転車旅好きのゲストハウス「シクロの家」をぜひご利用ください。このエリアのサイクリング情報をたっぷりご用意して、皆様のお越しをおまちしております。